安田正著 2015年3月 出版

『英語はインド式で学べ』安田正著 書評
英語学習に悩む日本人に朗報!『英語はインド式で学べ』は、日本人が無理なく英語を話せるようになるユニークな学習法を紹介しています。2015年出版の本書、結論から言うと「完璧を目指す必要なし。通じればOK!」というメッセージが徹底しています。
日本人にインド式英語学習法が合う4つの理由
- 1時間後には話し始められる
- たった「3つの動詞」で誰でも英文のカタチが作れる
- 単語・発音・文法の新規暗記は不要
- 世界標準の英語が話せるようになる
「世界標準の英語」とは何か? 本書によると、英語はもともと日本語と「ものすごく違う言語」で、ドイツ語やフランス語のように似ている言語とは違うのだとか。英語学習でつまずく理由は、完璧にネイティブを目指そうとするから。今や英語を話す人の85%は非ネイティブ。要は「通じればいい」道具なのです。
インド式英語学習法が成功する理由
- 発音は気にしない
- しゃべりやすいように工夫する(14なら「ワン、フォー」でOK)
- 必要な英単語だけ覚える(汎用性より通じること重視)
さらに、「英文のカタチ」を3つの動詞で理解する方法も紹介されています。
3つの英文のカタチ
- sound:AはBのようだ → 例:The manager sounds angry.(部長は怒っているようだ)
- find:誰はAがBであるとわかる → 例:I find the office wide.
- give:誰/何は人に物を与える → 例:I give you hints.
この3つの構文を知っている単語に当てはめるだけで、英語で会話できるようになるとのこと。
従来の英語学習法の5つの間違い(第1章)
- 聞き流しでは理解できない
- 単語を覚えても話せない
- テストで高得点でも話せない
- ネイティブ発音を目指すのは非効率
- ネイティブの先生に倣っても理解できない
つまり、「英文のカタチ」を理解することが鍵です。
世界標準の英語はシンプル(第2章)
- 挨拶は現地語、会話は英語
- ネイティブ英語を目指す必要なし
- イディオムは使わない
- 発音より通じることを重視
- 中学レベルの単語で十分
本書によれば、英語力で生涯賃金に3000万円の差が出る可能性もあるそうです…!
インド式学習法は効率抜群(第3章~第4章)
インドではIT産業の発展で20年で英語人口が10倍に。ポイントは「発音を気にせず」「しゃべりやすく工夫し」「道具として割り切る」こと。さらに、たった3つの動詞で英文のカタチを理解するのが特徴です。
英語がカッコよく話せる7つのコツ(第5章)
- 声量を2倍に
- 文の最後はハッキリ
- ジェスチャーに注意
- 動詞の後で区切る
- 先を予測しながら聞く
巻末資料(第6章)
sound/find/giveの仲間の動詞39個が掲載され、すぐに応用可能。ここが本書の肝です。
感想
日本人が英語を苦手とするのは知識不足より「完璧主義」ゆえかもしれません。まずは気楽に話してみること、質問してみることが大事。私自身もまだ英語は苦手ですが、沈黙を恐れず少しずつ壁を壊していきたいと思いました(笑)。