『振り返りノート習慣』作者:山田 智恵

日々の悩みや迷いを解消する方法として、「振り返りノート」をすすめる一冊。山田智恵さんの著書『振り返りノート習慣』には、すぐに実践できる工夫や具体的なスキルがぎっしり詰まっています。
目標設定より「自分にあるもの」を活かす
毎年のように目標を立てても、なかなか実現しない――そんな経験、ありますよね。本書では「目標設定をしなくても、自分にすでにあるものを見つけて活かすことで、想像以上の未来が得られる」と教えてくれます。
振り返ってみると、自分がすでに一生使い切れないほどの財産を持っていることに気づく。ノートはその気づきを促す鏡のような存在です。
7つの振り返りスキル
本書では振り返りを「7つのスキル」として紹介しています。
- 切り分ける … 変えられるもの(自分・行動・現在)と変えられないもの(他人・過去・結果)を分ける。
- 意味付ける … 出来事に新しい価値を見つける。「嫌な出来事=スパイシーチャンス」「ささやかな出来事=わらしべチャンス」と名付ける工夫も。
- 絞る … 情報が多いほど意思決定は難しくなる。優先順位を決める。
- つなげる … 出来事の関連性を見つける。わらしべ長者の話はその典型例。
- 抽象化する … 要するにどういうことかを捉える。
- 具体化する … 行動に落とし込むことで「本当にやりたいこと」が見えてくる。
- 眼鏡をかけかえる … 自分の認識を理解し、視点を変えることで世界の見え方が変わる。
抽象化と具体化を行き来することで、「思考を鍛え、現実を動かす」ことができる。これはぜひ実践したいポイントです。
日常に取り入れるヒント
本書では「4W1H+予算」で具体化する方法や、「スキマ時間に軽く振り返る習慣」を紹介。
1度じっくり振り返るより、ライトに何度も繰り返す方が効果的とのこと。
また、振り返りでネガティブになったときは「哲学モード」に切り替えるのもおすすめ。
たとえば「私って〇〇」ではなく「人間って〇〇」と置き換えるだけで、気持ちが軽くなります。
感想
ノートに書くだけで頭がすっきりし、自分の感情をより詳しく表現できるようになる。結果としてストレスにも強くなれる――そんなノート術がわかりやすく紹介されています。
全部を完璧に実践する必要はなく、自分に合ったところから取り入れるだけでも十分効果あり。日々の行動を変えたい人、頭の中を整理したい人に特におすすめです。
👉 『振り返りノート習慣』。タイトル通り、ノートを通して自分の内面と向き合う楽しさを実感できる一冊です。